「今日、学校どうだった?」も言えなくなった。何を聞いても、地雷を踏みそうで怖い。かといって、何も話しかけないのも、見捨てているようで苦しい。——そんなふうに、言葉を選びすぎて、結局何も話せなくなっていませんか。

「正しい言葉」を探すほど、話せなくなる

不登校の子を持つ親御さんの多くが、同じところでつまずきます。「傷つけない言い方をしなきゃ」「変なことを言ったら、もっと閉じこもってしまうかもしれない」——そう考えるほど、言葉が出てこなくなる。これは、あなたが不器用だからではありません。それだけ、お子さんのことを真剣に考えている証拠です。

ただ、正解の言葉を探すこと自体が、実はあまり意味を持ちません。子どもが本当に見ているのは、言葉の中身より、「この人は、今の自分をそのまま見てくれているか」だからです。

何か話しかけたい。でも、余計なことを言って傷つけたくない。
結局、当たり障りのないことしか言えなくなる。
沈黙が続くたびに、この子と自分の距離を感じる。

言葉より前に、変えてみたいこと

「なぜ」より「どう思う」で聞く

「なんで学校行けないの」は、理由を問いただす形になり、責められていると感じさせやすい言葉です。代わりに「今、どんな気持ち?」「無理しなくていいよ」というふうに、状態を尋ねる聞き方にすると、答えやすくなります。答えが返ってこなくても、それでいいのです。

沈黙を、埋めようとしない

気まずい沈黙を埋めたくて、つい話しすぎてしまうことがあります。でも、黙っている時間も、子どもにとっては大事な時間です。無理に言葉で埋めず、隣にいる、それだけで十分なこともあります。

学校以外の話から始める

「学校」という言葉自体が、負担になっていることがあります。好きなアニメ、ゲーム、ごはんの話——学校に関係のない、軽い話題から始めるほうが、案外自然に会話が生まれます。

気をつけたい言葉:「頑張れ」「みんな行ってるよ」「甘えてるだけ」——励ましのつもりでも、本人にはプレッシャーや否定として届くことがあります。言ってしまったと気づいたときは、責めるより「さっきの言い方、きつかったね、ごめん」と伝え直すだけで十分です。

「話さなくても、そばにいる」というかかわり方

会話が続かなくても、関わり方はたくさんあります。同じ空間で、それぞれ好きなことをして過ごす。一緒にごはんを食べる。「おはよう」「おやすみ」だけは欠かさず言う。——これらは、会話ではないけれど、確かな関わりです。子どもは、言葉を交わさなくても、そばにいる気配で、安心を感じ取っています。

完璧な会話は、いらない

言葉を間違えることを、恐れすぎなくて大丈夫です。多少ぎこちなくても、伝わるものは伝わります。それよりも、「この人は、自分をあきらめていない」と感じてもらえることのほうが、ずっと大切です。

ただし、気持ちの落ち込みが強い、眠れない日が続く、自分を傷つけるような言動があるなど、いつもと違う様子が長く続く場合は、医療機関への相談も選択肢のひとつです。ご家庭だけで抱え込まず、専門家の目を借りることも、大切な関わり方のひとつです。

会話に悩むこと自体、あなたがお子さんと向き合い続けている証です。うまく話せない日があっても、それでいいのです。もし、こうした関わり方について誰かに話してみたくなったら、LINEで少しだけ、聞かせてください。